メンタル処方箋①相手も自分も大切に!アサーティブコミュニケーション

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唐突ですが、人間関係って難しいですよね。人生における悩みの多くは人間関係によるものだと言われるぐらい、私たちの生活の中で大きな割合を占めているトピックです。
職場、家庭、学校、交友関係… 自分とちがう他者と触れ合うとき、文化や感覚、価値観の違いはもちろんのこと、力関係や場の雰囲気なども関係してコミュニケーションが難しくなります。また、相性や、その時の状況(気持ちに余裕があるかないか)などによっても、その難しさはいろいろに変わります。
人は基本的に一人では生きていけませんが、でも人と関わるとうまくいかない、どうしたらいいんだろう?と悩まれている方も決して少なくないことは、書店に並ぶ数々の本が示しています。
避けられない人間関係の中で、傷つけたり傷つけられたりしないやりとりをすることができたらどんなに良いでしょう。
今回は、そんな人間関係の悩みにおくる処方箋「アサーティブコミュニケーション」です。

■アサーティブとは?

アサーティブ(assertive、アサーティブネス、アサーション)という言葉、心理やビジネス系の分野に興味がある方は聞いたことがあるかもしれませんが、分野外の人にとっては聞きなれないものだと思います。
日本語で言うといまいちぱっとしませんが、だいたい「自己表明・自己主張」といった意味になり、対等な人間関係について論じるときには重要な概念のひとつになったりもします。

■アサーティブなコミュニケーション、そうでないコミュニケーション

「人と話すんだから、自己表明・自己主張するのは当たり前じゃない?何が新しいの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。では、いくつかのコミュニケーションのパターンをご紹介して説明していきます。

・受身なパターン
このパターンは、弱気な人に多くみられます。心理的な自分の領域をうまく守ることができないので、より攻撃的な人に傷つけられたり、強い立場の人に不当な扱いを許してしまいがちです。このタイプの人は引っ込み思案で、他人に影響を及ぼすことを怖れる傾向にあります。

・攻撃的なパターン
このパターンの人は、強気なタイプです。他の人の心理的領域を尊重しないので、人を負かしたり操ったり傷つけたりしてしまいがちです。

・作為的なパターン
このパターンの人は、自分を守ろうとしたり得をしようとしたりして本心を隠します。計算高い方法で人を責めたりして自分の有利なように持っていきたがり、人とまっすぐ向き合うことが苦手な傾向にあります。

これらのパターンを持ってコミュニケーションを行うと、必ずどこかに問題が生まれます。そうならないために、このうちのどれとも違った、健康なアサーティブ・コミュニケーションが大切になるのです。

・アサーティブなパターン
このパターンを身につけると、相手との対等でさわやかな関係をつくることができます。このタイプのコミュニケーションでは、自分の心を開示することを怖れず、それでいて他人に影響を及ぼそうともしません。自分と他人の心理的領域を尊重するので、傷つけたり傷ついたりということが最小限になります。

■アサーティブであることの効能

「そんな簡単にアサーティブになれたら苦労しないよ」
そんなふうに思われる方はたくさんいます。けれども、努力や工夫によってアサーティブネスを身につけていくことができれば、自分の尊厳を自分で守ることができます。もし攻撃的な人に何か言われても、考え方や切り返し方が身についているので深刻な傷にはなりませんし相手のペースに巻き込まれることもなくなります。
また、人に対して強く出すぎてしまうという人も、アサーティブになっていくことによって他者を傷つけたりすることを減らすことができます。仲の悪い人をふやさずにすみ、人を味方につけやすくなります。
人に対して素直になれない計算高いタイプの人にとってもこれは有効なトレーニングです。健康的でフェアなコミュニケーションの大切さを知り実践することは、あなたの信頼性を高めますし、また、アサーティブネスを身につけている人と話していくことによってあなたも他者への信頼を育てていくことができるでしょう。

このように、アサーティブネスは人間関係をよくするために必要な概念のひとつであるのです。学ぶ価値は大いにあります。

■関連リンク

アサーティブ ジャパン
日立ソリューションズ アサーティブ・トレーニング
職場のストレスを劇的に減らすアサーティブとは?
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■関連書籍

アサーティブ―「自己主張」の技術
「言いたいことが言えない人」のための本―ビジネスではアサーティブに話そう!
開発現場のストレスを減らすアサーティブ会話術 キッチリ上達する7日間講座

■アサーティブを心がけてもなんだかうまくいかない場合

ここまで、アサーティブコミュニケーションについてご紹介してきました。わかりやすい上に有効な概念なのでぜひ工夫して身につけられるとよいと思います。
…が、どうしても感覚的にしっくり来ない、どうしてもできそうにない、という場合もあるはずです。そのような場合は無理をしてがんばったり「自分の努力が足りない」と思ったりせずに「今の自分には向いていないのかも」と考えて保留にしましょう。
人によっては、表面的な技術だけではどうにもできないほど深層心理が複雑になっていたりします。そういう時は無理をせず、自分のペースや自分の楽になることをしましょう。
アサーティブであることは、自分にはっぱをかけて頑張らせることとは違います。むしろ、自分の嫌なことや向いていないことにはきっぱりと「無理!」と言えることこそがアサーティブネスの第一歩です。自分のできることを伸ばし、できないことはできないと、そのまま受け止めていきましょう。

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