メンタル処方箋② 五月病は精神疾患?

今年も5月になり、ゴールデンウィークも終わりましたが皆さん調子はいかがでしょうか?
日本ではよく五月病と言って、やる気はあるものの気分が不調になったり身体の症状が出てくることをそう呼んできました。
今回は、何となく言い伝えられてきたこの病気について少し掘り下げていきたいと思います。

■五月病の主症状

五月病は、病とついてはいるものの明確な身体の病気ではありません。
精神面には抑うつ(気分がふさぐ、ネガティブな気持ちになること)、無気力、不安感や焦燥感といった症状が現れ、
具体的な症状としては不眠や疲れやすさ、食欲不振をはじめとした胃腸の症状ややる気の低下などが見られます。

これらは医学的に言うと、「うつ症状」「心身症」といった症状に分類されます。
俗に言われて軽く扱われがちな五月病ですが、現代ではきちんと精神医学上の定義づけができるものです。

■五月病と精神疾患の違い

では医学的にも定義づけができる五月病と、本物の鬱病や神経症といった精神疾患とはどこが違うのでしょうか。

五月病の場合は、独特の要因があります。例えば
・春になり新生活に適応しきれていないこと
・ゴールデンウィークの連休がはさまっており気持ちのアップダウンが起こること
・春は自然が芽吹く季節なので人の心身にも栄光が起こりうること
などです。

人の心身はいろいろな外的要因と生理的要因に左右されます。
こういった、5月にありがちな要素によって一時的に心身の不調が起こることは自然な反応であり、病的なレベルまではいきません。

■五月病ではない精神疾患

しかし、こういった心身の症状が5月以外の時期にも長期間続いたり、
重度になって日常生活に明らかな支障を来たすレベルになってくると、診断名がつきやすいような状態になります。
一時的な「うつ状態」だったものが本格的な「鬱病」や「双極性障害」に、
一時的な身体の不調が「パニック障害」などへと重症化していくと、
「気の持ちよう」「がんばれ」ではとても済まない段階へ変わっていきます。
これは、精神疾患に苦しんだことのある人ならば分かるのではないでしょうか。

■五月病っぽい症状がある時は…

では、実際に五月病やそれに似た状態になった場合はどうすれば健康を保つことができるでしょうか。
一時的なものであることが明らかだったり、自分で何か工夫できる場合は、ぜひ色々なことを試してみましょう。
・体を動かす
・適度に睡眠をとる
・シャワーで済ませずお風呂でリラックスする
・人に相談する
それほど重症でない場合は、こういったことで精神の負担を軽減したり忘れたりすることができます。

けれども、中にはこういった対処法を取れない、取ってもどうにもならない、症状が何ヶ月も長引きする、といったケースもあります。
そういった場合は、やたらに同僚や友達、家族などに相談しても理解されないかもしれません。
その場合は
・メンタル系疾患の交流会・自助会などを探して参加してみる
・お金に余裕があればカウンセリングなどを受ける
・自分で「認知行動療法」や「自律訓練法」の本などを買って実践する
といったことが有効です。

五月病を乗り越える6つのステップ

■病院には行ったほうがいい?

メンタル系医療機関を受診して薬剤の処方を受けることも、重篤な場合にはひとつの手です。
ですが、科学的な精神薬の中には危険性があるものも存在します。
また、そんなお薬に頼らなくても工夫して辛さをやわらげる余地はあります。

勿論、本当に苦しければ良心的な精神科医を探してケアしてもらうのも大切ですが、
苦しい→病院→お薬→楽になった!
というような単純なものではありません。

まずは、気分転換を試みる。
心理的なことを深く思い悩みすぎて悪化させない。
自分の状態に共感する友達を見つけて気持ちを安定させる。
そういう部分がとても大切です。

五月病は自然な心身の反応です。心配は要りません。
しかし不調が慢性的になってきたら、ちょっと心配してあげましょう。
目には見えなくても、メンタルはパフォーマンスを支える礎です。
小さなメンタルのゆがみを大きくしすぎないように、
マイペースにでもいいので自己管理をしていきましょう。

関連記事

今月のイベント一覧

開催イベント一覧

ページ上部へ戻る